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ロス・ブラウン(F1のマネージングディレクター)が最近語っている事が面白いと思います。
それは、ハミルトンとシューマッハについて語っているところです。
彼曰く、両方ともすばらしいというコメントです。
何がすばらしいというのかという事ですが、彼の言葉を借りれば両方とも”どこからでも何らかのものを引き出す才能がある”と語っています。
抽象的で何が言いたいのか最初はわかりませんでした。

ハミルトンが現在のドライバーの中で優れているひとつとして、何かを引き出してくるものがあるといわれて、私がぴんと来たのは、2019年第8戦フランスGPの決勝の時のことです。
彼は、既に29周走ったタイヤで最速ラップを狙いに行きました。チームからはリスクがあるので、狙いに行かないようにという要請もあったようですが・・・・。
結果は、タイヤを新品に入れ替えたベッテルに及びませんでしたが、そのタイム差はごくわずかなものでした。
また、第10戦イギリスGPでは32周を走ったハードタイヤで最速ラップを取っています。
これには、エンジニアたちも首をかしげているという記事があります。

ロス・ブラウンのいう何かを引き出す才能のひとつがハミルトンは、痛めたというか中古のといいますか、周回を重ねたタイヤで最速ラップを引き出す事ができるという事なんでしょう。
チームにとっては、頼もしい限りです。
並みのといっては失礼ですが、普通のF1ドライバーではこのタイヤでこう走るとこうなるよねという予想がハミルトンの場合、予想を上回る結果を出すのですから・・・・
逆に、予想以上の結果を想定した作戦が必要になるという危険性もあると思います。
トトを中心とするチームスタッフもハミルトンの予想以上の走りを受けとめる柔軟な対応力がないと、ハミルトンのよさを生かしきれない。
この事(ハミルトンの予想を上回る走りとそれに柔軟に対応するスタッフ)がうまくいってるのがメルセデスAMGの強みのひとつなんでしょう。

シューマッハの場合、時代が違うので違う才能を発揮してしたと語っています。
ロス・ブラウンが始めて彼と仕事をしたときに、レース場のコーナー番号が記載されたシートがあり、シューマッハは、このコースの各コーナーについてアンダーステアーかオーバーステアーかを説明する必要があったそうです。
各ドライバーはその当時同じ事をやっていたと思われます。
その当時のテクノロジーはいまより格段に劣っていました。今では、必要とされないマシンの挙動について理解する必要があったという事でしょう。
その中でも、シューマッハは車の機能に対すして、他のドライバーより熱心だったというのです。
つまり、速く走る為にマシンのどこをどのようにすれば速く走れるということにつながる事を引き出せたという事でしょう。

時代が違うので、チャンピオンの資質も違うという事でしょう。
シューマッハの時と現在のレースは、マシン、テクノロジーが違います。
シューマッハは、シューマッハですばらしいし、ハミルトンはハミルトンですばらしいという事でしょう。

それでこれは少し蛇足になりますが、今回ロス・ブラウンがシューマッハとハミルトンの話をした背景には、ハミルトンはシューマッハに比較してマシンが優れているから6回チャンピオンが取れたんだという論調に対抗しての話のようです。
彼が言ってた・・・・・。
私は、少しロス・ブラウンの言い分もわかるような気もします。